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2022.06.13

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なぜ妊娠期間中は歯周病を発症しやすいの?

なぜ妊娠期間中は歯周病を発症しやすいの?

ロイヤルデンタルクリニックです。
本日は妊娠期間中は歯周病を発症しやすい理由についてお話しします。


妊娠期間中はホルモンバランスが乱れて、歯茎や歯のコンディションが悪くなるかもしれません。これを妊娠性歯周炎、妊娠性歯肉炎などと呼びます。

妊娠性歯肉炎の主な症状は、「歯茎からの出血」と「歯茎の腫れ」です。
そして妊婦さんが歯周病になると、未熟児や早産のリスクが上がる場合もありますから気を付けなくてはなりません。

そこでここでは妊娠期間中の歯周病を防ぐコツや、治療方法に関してお伝えしていきます。


『なぜ妊娠期間中は歯周病を発症しやすいのか?』


1:つわりの影響が出るため

つわりの影響でブラッシングの回数が少なくなる女性もいます。そのせいで磨き残しが生じ、歯肉炎になりやすくなる恐れがあります。

また、つわりがおさまってきたとしても、汚れが溜まっていると、歯肉炎から歯周炎へとエスカレートする恐れがあります。


2:口内が酸性になりやすいため

口内が酸性に寄ると、虫歯のリスクが上がります。
妊娠中は「酸味のある食品」を食べたくなる傾向にありますし、食べる量や回数も多くなるため、口内が酸性に寄りやすくなります。

そして虫歯が発生してしまえば、その周囲に汚れが付着しやすくなると言えます。
汚れが多くなれば歯茎の炎症リスクも高くなり、そのまま歯周病になる恐れもあります。


3:ホルモンバランスが乱れるため

妊娠期間中はプロゲステロンやエストロゲンといった女性ホルモンの生成量が多くなります。

これらのホルモンには歯周病菌が増殖しやすい環境を作る働きがあるため、わずかなプラーク(歯垢)や歯石によっても、歯茎に炎症が発生しやすくなります。



『妊娠性歯周炎の性質』

繰り返しになりますが、「妊娠によるホルモンバランスの乱れ」によって発生する歯周病を指して「妊娠性歯周炎」と言います。

では妊娠性歯周炎にはどのような性質があるのでしょうか。


1:全体に炎症が出やすい

妊娠性歯周炎の場合、全体に炎症が出る傾向にあります。普段通りブラッシングをしているにもかかわらず全域に炎症が発生するのであれば、妊娠性歯周炎を疑いましょう。


2:妊娠初期に発生しやすい

妊娠性歯周炎は妊娠初期に発生しやすいとされています。
「歯肉が腫れている」くらいで留まっている場合は、食後に必ずきちんとブラッシングをするだけでも炎症が治っていくケースが多いです。


3:特定の場所に炎症が出る場合も(妊娠性エプーリス)

「特定の場所に炎症が発生する、妊娠期間中限定の歯肉炎」のことを、妊娠性エプーリスと言います。「前歯」や「上の歯と歯の間」などに生じるケースが多いです。

歯茎がプクっと膨らむように腫れますが、出産を終えてから自然に改善する場合もあります。そのため妊娠期間中に特別な治療をすることはおすすめしません(妊婦さんが身体に負担をかけるべきではありません)。また、薬も使わなくて済む可能性が高いです。

ただ、炎症が酷い、痛みが強い、出血があるなど、エスカレートしてきているのであれば、ドクターに相談することをおすすめします。

ちなみに妊婦さんの0.5~1.2%程度が妊娠性エプーリスにかかると言われています。



少しでも参考になれば幸いです。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。


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